2008年 03月 22日
ガンさんの脱力オブジェ
ビエンチャンの凱旋門近くを歩いていて
ふと、変な屋台に目が留まりました。
なんだ、これは?
自転車屋台にぶら下がるモビールや
不思議なオブジェは
けっして上手くは無いけれど、
その素朴な表情に、
ついつい引き寄せられてしまいました!
これらのオブジェはスポンジのような(発砲ウレタン?)
素材でできています。
作者は
ガンさん。
お歳を聞いて、びっくり。
76歳! まだまだお元気☆
ガンさんは屋台で制作しながら販売しています。
おもむろに柄の取れた包丁を取り出したかと思うと・・・
作り方を見せてくれました。
発砲ウレタンのかけらを手にとって・・・
下書き無しでスパッスパッと
イメージが削られていきます。
細かいところは、
はさみに持ち替えて、ちょ~きちょき。
はさみさばきに躊躇は全く見られません!
マジックで顔や模様を描いて・・・
チュ~☆
あっという間に(5分くらい)
ねずみができました!
こちらも非常に素朴ですが、
妙なリアリティーが感じられます。
(ガンさんが普段ねずみをよく目にしているから?)
いろいろなサイズ(種類?)があります。
お仕事中ですが、
ガンさんにちょっとお話を伺いました。
(ラオス語なので、勝手ながら阿波弁に意訳させていただきます)
これ全部1人で作ったんですか?
「みな、わしが作った」
いつからオブジェを作っているんですか?
「まだ2年はたたんわ。
わしひとりで考えて作っとるけん、
世界中探しても、ここしかないわな、ははは」
天女?
へ~、結構、最近なんですね。
「2年くらい前から、材料にしとるゴミが、ぎょうさん出だしたんよ。
捨てるだけやけん、もったいないなあ、
なんかできんかいなぁ、と思ったんよ。
軽いし、折れんけん、人形作るんにむいとるんよ。
ほれに、売ったら、ちょっとはお金になるやろ」
バレリーナ
作るのが一番難しいのはどれですか?
「ほらー、龍じゃ。
細かいけんなー。
なんぼなんでも、1時間はかかるわな」
え! 1時間でできるんですか?
意外と早いですね。
「うんうん。
鳥やったら、1時間に10羽は作れるでよ」
どうですか? 売れますか?
「まあ、売れんことはないわな。
高いもんでないし、
田舎の人が買うてくれるなあ。
軒下にぶら下げたら、風が吹いたときにきれいんじょ、ははは」
ものめずらしさに立ち止まるお客さんもいました。
お値段は
ねずみが一匹1000キップ(約3,5バーツ=約10円)
猿は10000キップ(約35バーツ=約100円)
力作龍で35000キップ(約125バーツ=約375円)
ガンさん、安いです(涙)。
好きな動物を言えば、
その場で切ってもらえるかもしれません。
やや!
これは、がまがえる?
なぜか、タバコを吸っています(笑)。
「ははは、おまけじゃ」と
私が買ったブランコ猿に
そのタバコを吸わせてくれました。
凱旋門をバックに、
一服中。
ぷは~~~~。
ガンさんの脱力オブジェ、
ビエンチャン土産にいかがですか~?