2010年 04月 19日
マイカムポー
近頃のチェンマイの気温は、日中40度を越えています。
ソンクラーン中もカンカン、カラカラのお天気で
少々の水を掛けられても、すぐに乾いてしまうほど。
氷を買いに出かけたら、
近所のおばあさんが何か作っていました。
何をしてるんですか~?
「マイカムポーを準備してるんだよ。
まずこうやって、きれいに皮を剥ぐの。
こんな風に、先が枝分かれしてる木を使うんだよ~」
タイのお寺にはたいてい菩提樹(トン・ポー)が生えています。
お釈迦様がこの木の下で悟りを開いたという菩提樹は
タイの人々の信仰の対象になっています。
この菩提樹の枝を支える支柱が、マイカムポーです。
毎年、ソンクラーンにお寺に行く時などに、
マイカムポーを菩提樹に供えます。
「マイカムポーをお供えすると、元気で長生きできるんだよ。
1人、1本。うちは3人家族だから、3本用意するの。
私のおじいさんやおばあさんも同じように作っていたねえ。
皮をはいだら、次は金や銀の紙を巻いて飾るよ。
やっぱり、きれいに作らなきゃね。
きれいに作れたら、
来世は美人に生まれ変われるんだわ。はっはっは!
それからマイカムポーの先に、
お花やカヌン(ジャックフルーツ)なんかのお供え物をくくりつけたら、できあがり。」
私としては直ちにきれいにして欲しいところですが、
さすが、おばあさん、
すでに来世のことを考えているんですね。
14日の夕方にマイカムポーの行列が町内を回り、
翌朝にお寺に持って行くマイカムポーを集めていました。
音楽に合わせて踊り歩く町のみなさん、
大人はへべれけに酔っ払い、
夜なのに水を掛けられ、めちゃくちゃ楽しそうでした。
おばあさんのマイカムポー、
とってもきれいに仕上がっていました。
来世もきっと美人ですね。