2009年 10月 07日
グリーンカレー(ゲーン・キアオワーン)
今回のダンナの展覧会のDMには
グリーンカレー(ゲーンキアオワーン)の写真を使いました。
これは、「食べたことがある!」という人も多い、
有名なタイ料理のひとつですね。
おいしくて、栄養も豊富な食べものなんです。
たとえば、こんなことがありました。
学生時代、
京都のタイ料理屋さんでバイトをしていたときに、
私がくしゃみをすると
必ずタイ人のママさんが
「風邪? グリーンカレー食べないとネー」と
まかないにグリーンカレーを出してくれました。
おいしいのでぺロりと平らげる私に、
お持ち帰りの分も持たせてくれながら、ママさんが、
「グリーンカレーは、たっぷりのハーブがそのまま全部入ってるから、
トムヤムよりも栄養がいっぱいヨ~」
と、よく言っていたなあ・・・
その後、リタイアしたママさんとなんと偶然、チェンマイで再会し、
思い出のグリーンカレーを作ってもらったのです!
懐かしくて、本当においしかったです。
(そして、しっかりお持ち帰りの分もいただいて、今回のDMの写真を撮ったのでした)
そして今回は、展覧会の会期中に
このグリーンカレーを出すことになったので、
ちょっと作り方を勉強しました。
グリーンカレーの緑色は、主に青い唐辛子を潰した色です。
この唐辛子がたっぷり入ったペースト(ナムプリック・ゲーンキアオワーン)の味が
出来上がりを大きく左右します。
市場では、いろいろなカレーのペーストが売られています。
(緑色のが見えますか?)
グリーンカレーのペーストは、基本的に、
緑の唐辛子、ニンニク、小玉葱、ナンキョウ、
レモングラス、こぶみかんの葉と実の皮、パクチーの根、塩などが入ります。
その他、
エビのペースト、炒ったパクチーの種やフェンネル、胡椒、ターメリックなどなど、
作る人によって入れるものが少しづつ違い、味も様々です。
自分で作るのがいいのですが大変なので、
今回はチェンマイで評判のナムプリック店で買ったものを持ち帰りました。
このペーストを使ってカレーを作るわけですが、
作り方も人によって、手順や具が微妙に違います。
教えてもらう度に違いが発見できるのは、面白いところです。
一般的な具は、
丸いナス、「マクアプアン」という苦味のある実(すずめ茄子)、肉(鶏肉や牛、豚)、
スウィートバジル(ホーラパー)、こぶみかんの葉(入れない人も)、彩の赤い唐辛子など。
だけど、タケノコやキノコなど、好みで変えてもおいしいですよ。
さて、グリーンカレーは中部タイの食べ物で、
実は、私は、普段あんまり食べないのですが、
今回は毎日いろいろ食べ比べて
おいしいグリーンカレーを探してみました。
グリーンカレーと一言でいっても
いろんなタイプがあるんです!
こちらは屋台のグリーンカレー。
こんな風に弁当箱に入れてもらいます。
ぶっかけ屋台のグリーンカレーは、たいていかなり辛いです!
辛すぎて、いつも全部食べきれません(涙)
これは、ベジタリアンの屋台のグリーンカレー。
屋台ではたいていこんな風に、ご飯にぶっかけます。
また、ご飯とだけではなく、
「カノムチーン」という米粉を発酵させて作った麺とも食べます。
私がもっともよく食べるタイプです。
ちなみに黒っぽい塊は豚の血なんですよ。
こちらはちょっとお洒落なレストランのグリーンカレー。 きれいですね~
レストランでは一人分でもこんな風に別の器に盛ってくれます。
さらっとしたグリーンカレーは、スープカレーのような食べ物だと思います。
これには旬のタケノコがたくさん入っていて、歯ごたえがグー!
この食堂のグリーンカレーは、スープがた~っぷり!
こちらはココナッツミルクが少なめですが、
ブログなどでレシピを検索すると
ココナッツミルクと牛乳をたくさん入れる人が多いようですよ。
ところで、
「ゲーンキアオワーン」の「ゲーン」はスープ(汁もの)という意味で、
「キアオ」は緑、「ワーン」は甘い、という意味です。
これは、ヤシ砂糖を加えているところ。
緑のトウガラシの辛さだけでなく、
ココナッツミルクと、隠し味のヤシ砂糖のやさしい甘さも
おいしいグリーンカレーには欠かせない要素なのですね~
今回の展示では、
日本の食材を使って自分なりにアレンジしようと思っています。
果たして、おいしいグリーンカレーができるでしょうか。