2008年 09月 20日
カブト虫
何をしてるのかな?
近づいてみると、これ! カブト虫☆
日本はもうカブト虫の季節は終わりですよね。
タイのカブト虫のシーズンは、8月~10月ごろ。
日本のカブト虫に比べると、大きさはやや小ぶりで
背中の角のほうが大きいのが特徴です。
この時期、路上にカブト虫の屋台が出ていて、
こんな風にサトウキビの皮を剥いだものにとまらせて売られています。
一匹20バーツ~。逃げないように角に紐を結んでいますね。
けっこう沢山の屋台が出ているんですが、
タイの子供たちって、そんなにカブト虫が好きなんだなあ~
と思って見ていると・・・
お客は、なぜか、ほとんどおじさん……
息子にプレゼントするつもり?
その割には、カブト虫を選ぶ目つきが真剣です。
それもそのはず。
実は北タイではガイチョン(闘鶏)のように、
クワーンチョン(闘カブト虫?)というのがあるのです。
もちろん、闘鶏と同じようにお金を賭けてやるわけですから、
おじさんたちは真剣そのもの!
闘いはこんな風に行われます。
リングは丸太の棒です。
このリングの中央辺り(色が変わっている部分)は、内側がくり抜かれていて、
メスのカブト虫が入れてあります。
おそらく、そのメスの出すフェロモンの影響でオスの闘争心を掻き立てるのでしょう。
試合中、飼い主は常に丸太を細い棒でこすっています。
これは丸太から伝わる振動で、闘いを促す作用があるからだとか……
この棒でカブト虫を操ります。
では!
はっけよ~い、のこった~☆
ハァー、のこった、のこった!
すくい投げ~
アレ~~。 勝負、ありました!
たかがカブト虫と思っていましたが、
けっこう、ドキドキしましたよ~!
皆でわいわい見物するのも面白いです。
北タイでは毎年この時期に、各地で「闘カブト虫大会」が行われ、
試合会場には、公務員や警察官から、屋台のおっちゃん、トゥクトゥクの運ちゃんまで、
さまざまな職業のおっさん(心は少年?)が集まります。
この日、屋台に来ていたお客さんにお話を聞いてみました。
なぜか、不思議な日本語をしゃべるおじさんが……
「カブト虫は人生です!
年に一度のカブト虫の季節。だから、奥さんにも許してもらうの。
私、他の遊びしないから。5000バーツは賭けます。
勝つよ、もっちろん。天国まで勝ちます!(?)
これね~(あるカブト虫を指して)、形はきれいだけど、強くない。相手を見たら逃げちゃう。
きれいでも、心は浅いってね。ウフフ~、人と同じでしょ?
忍耐ってことば、知ってる? カブト虫にも努力と忍耐が大切よ。
でも、最近はね、農薬撒くからカブト虫、死んじゃう。とっても少なくなったね。残念よ」
おじさんの日本語のせいなのか、なんだか深いお話に聞こえますね(笑)
こちらのお兄さん、見た目は怖いですが、
マイ・カブトを持って、にっこにこ☆
「カブト虫はガキの頃からやってるよ。
さっきの試合、負けちゃった~。残念~」
いろんな人がいますね。
わ!
これは、ちょっと珍しい5本角カブト虫。
昔は市場などで籠に盛られて売られていたそうですが(食用?)、
最近はめっきり減ったそうです。
大の大人がカブト虫というのに、最初はびっくりしましたが、
博打とはいえ、虫に関心を持つ大人が多くいるというのは、
いいことかもしれないですね。
そして、やっぱり!
子供たち、カブト虫が大好きなんですね~