2008年 04月 21日

お年寄りを敬う儀式、ダムフア

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ソンクラーンの後も週末にかけて、
チェンマイの我が家のご近所さんでは宴会が続き、
賑やかにカラオケ音楽などが聞こえてきます~♪。

金曜日はすぐ近くのお寺からスポーツ公園までをパレードが行進しました。
街中ならともかく、こんなところを?とびっくりしましたが、
これは周辺地域の住民が集まって、役場の人にソンクラーンの挨拶をする
「ダムフア」という儀式をするためだそうです。

数年前、友達のAちゃんの実家で、
ソンクラーンの「ダムフア」の儀式を見せてもらったことがあります。

「ダムフア」は、
もともと髪を洗うという意味で、
昔の人が洗髪に使っていた「カミン・ソンポイ」という
ウコンとソンポイという豆のような木の実を入れた水を、
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ソンクラーンの15日に、村のお年寄りのところに持って行き、
旧年の無礼の謝罪をしたり、新年の祝福をしてもらうという、
正月のあいさつ回りのようなものだそうです。


ソンクラーンの初日、
Aちゃんの家では、カノム・ジョックというお菓子を作ったり、お寺に砂を運んだり、
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いろいろと準備があります。
なかなか大変な作業ですが、皆で協力するところが大切。

そして、15日にお寺でお祈りをした後、
親戚の人と一緒に、この「ダムフア」という、年長者への挨拶回りをします。

日用品などの贈り物を渡して、代表のおじさんが挨拶をすると
年長者は祝福の言葉を唱えはじめます。

「ムニャ~、ムニャ~・・・・・・・」
ちょっと節がついたこの言葉、
私には何を言っているのかよく分かりませんが、どの方も言葉に風格があります!
なんと!後でAちゃんに聞いたら、
「立っていても金が来て~、寝ていても金が来て~、
みんなが健康で、幸せであれ~♪」
というようなことを言っているそうです。
うーん、ありがたや~!!

そして、手首に白い木綿の糸を巻きます。
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北タイやイサーン、ラオスでは、この儀式が、
お祝いやお悔やみの時など、色々な節目で出てくるようです。

私も巻いてもらいましたよ。
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「ムニャ~、ムニャ~・・・・・・・」
・・・やはり、意味は分かりませんが、すごく嬉しかったなあ~。
写真を見ると、その時の気分を思い出します☆

5軒は回ったでしょうか。
お爺さんお婆さんの中には、久しぶりに孫に会えた人もいて、とても嬉しそうでした。
カノムチーン(ソーメンのような細い発酵した麺)を振舞ってくれるお家もありました。

Aちゃんの曾おばあちゃんの時代は、
村中の全てのお年寄りの家を回っていたそうです。
「いつも、うちの子がお世話になってます」とか、
(子供たちは村中どこの家でもご飯をよばれたり、お菓子をもらったりしますから)
今よりも、持ちつ持たれつの絆が強かったんだとAちゃんは言います。

Aちゃんの曾おばあちゃんの所にも、
毎年、大勢の人が「ダムフア」に訪れたそうですが、
道中、水を掛けられた人たちが来るものだから、
家の中が水浸しになったそうです(笑)。



その夜、Aちゃんと親戚一同で賑やかにごちそうの準備をして食べる前に、
Aちゃんの家族の最年長者である、お爺さんとお婆さんに「ダムフア」をしました。
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お爺さんとお婆さんが、祝福の言葉を述べると、
親戚や孫たちは、2人の手に例の水を掛けます。
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2人はその水を自分の頭に掛けたり、
孫たちの頭に振り掛けたりします。
それから、白い木綿の糸を
「元気で勉強ができるように」などと言いながら、
1人ずつ、みんなの手首に巻きました。

全てが終わると、表で孫たちがおばあちゃんとおじいちゃんを
せっけんで洗ってあげました!
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ごしごし、ごしごし!
これはAちゃん家、恒例の儀式(?)ですって!!
おばあちゃん、さっぱりして気持ち良さそう~。
いつまでも、元気でいてね!

チェンマイの田舎のソンクラーンでは、お寺での行事はもちろんありますが、
村の土地神様を祀る祠や、各家庭などでも、いろいろな行事が行われるようです。
その一部を一緒に過ごさせてもらっただけでしたが、
年長者を敬う「ダムフア」の儀式は、特に印象的でした。
お年寄りであれば、誰でも敬われるという世界では
そのうち、自分も敬われるということです。
そう考えると老後の不安も軽くなるような気がしました。

私の実家にも祖母がいたので、
毎年、お正月には親戚が挨拶に集まっていました。
子供のときは、お正月は皆が集まって楽しいものだとしか思わなかったけど、
そういえば親戚のおじさんやおばさんたちは、祖母にきちんと挨拶をしていたなあ・・・。

こういう1年の節目にする挨拶というのは、
目に見えない「こころ」を
お辞儀やワイ(両手を合わせる)、糸を結ぶなどの、
行為を通してやり取りしているんですよね。

所変われば、いろいろな習慣がありますが、
やり方は違っていても、
意味合いには共通しているところがあったりして、
面白いなあと思います。
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by yunkao | 2008-04-21 02:53 | きらきら☆歳時記


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