2010年 12月 15日
瀬戸内芸術祭 その2
Net-Workという作品です。
停留所でバスを待っていたら、自転車に乗った地元のおじさんがきて
「小豆島の家は見たか? いいだろう~
でも網はちょっと作品に見えないよな~、ははは~」
と一方的に感想を述べていきました。
でも、近づいてよく見ると人!
人と人が繋がるネット・ワーク
・・・なるほどです。
それにしても、これだけ繋げるのは大変だったでしょう。
地元の方が、ぶつぶつ呟きながら何かを数えています。
「何を数えているんですか」
「人の数」
・・・結局、何人いたのでしょうか。気になります。
作品がこんな風に地元の方から愛されるのって、
作家さんにとってたいそう嬉しいことしょうね。
お次は、また船に乗って豊島へ移動しました。
私たちを島に誘ってくれた友達にとって、
今回の主要目的!というほど期待していた豊島美術館を見に行くためです。
この日は豊島美術館がオープンしてまだ3日目。
初日は入れない人も出たという人気ぶりで、本当にみられるかどうか心配しました。
でも無事に整理券をもらって、
時間になるまでしばらくほかの作品をみて回りました。
ここにもねっ転がっている人が(笑)
この作品がある神社の下からは清水が湧き出ていました。
ここに寝そべると、水が流れる音が体の中に響くんです。
そうこうしているうちに豊島美術館に入れる時間になりました!
館内の撮影は禁止されていました。
作品について言葉だけで説明するのはとても難しいですが、
水滴が湧き出てくる作品です(うっ、やはり難しい、汗)
美術館の建物は水滴のような形で、建物自体が作品のようです。
地面のあちこちからゆっくりとあふれ出てくる水滴。
水滴はいっぱいに満ちた瞬間、床を転がりだします。
球だったものが、にゅるっと魂のような形になって
まるで生き物のように転がり、走り出し、
最後には中央に溜まった水たまりに届いて、ひとつに取り込まれます。
目の前の水滴から視線を上げると、
大勢の人たちが、楽しそうに水滴を見つめていました。
ころころ転がるただの水滴に夢中になるなんて
ちょっとおかしな感じですが、
見る人はそれぞれに、
時間や人生、命などを水滴に重ねてみるのかもしれません。
出てきたら、すっかり夕方になっていました。
海に囲まれた島。
しっとりと水分を含んだ空気。
山間から湧き出る清水。
自分の中の水分。
水を感じる場所です。
帰りのフェリーを待っていると、
タコとり名人と評判のおじさんがタコを獲っていました。
釣れた!